109Ns(2019) A-81 交感神経の作用はどれか。2つ選べ。
1.散瞳
2.精神性発汗
3.腸蠕動の促進
4.排尿筋の収縮
5.グリコーゲン合成の促進
出た!なんとか神経。苦手な人が多いのではないのでしょうか。
普段の試験でせっかく覚えても、1カ月もすればすっかり抜け落ちて元の木阿弥。ゼロ!
私も苦手です・・・。でも、こんなところで点を落とすわけにもいかないので、覚えましょう。
神経を2つ大きく分けます。それぞれ2つの種類があります。
① 体性神経 →運動神経、感覚神経
② 自律神経 →交感神経、副交感神経
「体性神経」はわかりにくい言葉ですが、「運動神経」+「感覚神経」です。運動と感覚で体性、覚えちゃいましょう。
「自律神経」がわかりにくい!!「交感」と「副交感」は名前が似ているし、そもそも「自律」って意味がわからない!!
→では覚えかた。「自律」は「自分だけ勝手に~」という意味なので、「自律神経」は「神経が勝手に~」という意味です。自分の意志とは関係なく、神経が勝手に働いてしまう神経のことです。自律神経はプラスとマイナスの二つの神経にわけられます。すわわち、プラスの「交感神経」と、マイナスの「副交感神経」。これを翻訳すると、、、
「交感神経」は、戦いの神経!
「副交感神経」は、お休みの神経!
これだけです。これだけ覚えましょう。
では、これに当てはめて、問題を解いていきます。
1.散瞳 〇 戦うときは「カッ!」と目を見開きます。なので交感神経。
2.精神性発汗 〇 戦うときは汗をかきます。
3.腸蠕動の促進 × 戦うときに腸が動いてうんちが出たら、戦いに負けてしまいます。うんちをするときは、リラックスの神経である「副交感神経」が働きます。
4.排尿筋の収縮 × 戦うときにおしっこをする暇はありません。排尿には副交感神経の働きが必要です。
5.グリコーゲン合成の促進 × これ難しいですね。戦うときは血中に糖分(グルコース)が必要となりますので、「交感神経」の働きでグリコーゲンを分解して、血糖値を上げて戦いの準備をします。逆に、戦わないときはエネルギーを蓄えておく必要があるので、お休みの神経の「副交感神経」を働かせて、グルコースからグリコーゲンを合成して蓄めていきます。これらは肝臓のなかで繰り広げられます。
すい臓での働きも同様で、インシュリンが分泌されると血糖値が下がるので、これは副交感神経、グルカゴンが分泌されると血糖値が上がるので、これは交感神経。難しくありません。戦いにはエネルギーが必要で、「交感神経」。安らぎにはエネルギーを蓄積するので「副交感神経」です。
交感神経 副交感神経
肝臓 グリコーゲン分解 グリコーゲン合成
すい臓 グルカゴン分泌 インスリン分泌
よって、解答は1,2です。
<参考URL>
http://www.med.miyazaki-u.ac.jp/community-medicine/child/jiritsu/jiritsu_2.htm
宮崎大学医学部総合診療の資料です。自律神経がよくまとまっています。
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