2020年7月21日火曜日

021 [第109回看護師国家試験(2019年度) B-23] 尿量の異常、排尿の症状

109Ns(2019) B-23

成人で1日の尿量が100 mL以下の状態を示すのはどれか。

1.希尿

2.頻尿

3.乏尿

4.無尿


<解説>無尿,乏尿の治療を行う上で,その原因を把握する必要があります。すなわち腎前性,腎性,腎後性の3つです。この分類、苦手な方いますよね。でも難しくありません。腎臓の前か後か真ん中かの3つです。腎臓の前は血管です。血管をながれる血流や、血管そのものの異常があり、腎臓に血流が流れなくなり腎機能障害をひきおこします。これが腎臓の前の問題(=腎前性)。腎臓そのものがダメージを受けて(例えば薬物とか・・)腎臓が尿を作れなくなってしまのが(=腎性)。腎臓で尿は作られるのだけど、そのあとの尿の流れが妨げられて尿を体外へ排出できないのが(=腎後性)です。 


1.希尿             × 1日の排尿回数が3回未満を希尿(稀尿)

2.頻尿             × 1日の排尿回数が8回以上を頻尿。尿量産生の増加か、膀胱容量の低下が原因となります。

3.乏尿             × 1日尿量が400mL以下となった状態が乏尿

4.無尿             〇 1日尿量が100mL以下となった状態が無尿


 乏尿も無尿も腎不全を示唆する重要な症候です。「尿が出ない!」というときに、腎臓のどの部分で問題が起きているかを把握することは、その治療方針が全くことなるために重要です。すごく重要です!!。腎前性腎不全、腎後性腎不全、腎性腎不全の3つ、再度確認しておいてください。

  本問題の解答は4.になります。出来ましたか?

 ちなみに、泌尿器科の臨床現場では希尿という言葉をほぼ使いません。でも試験には出るようなので、みなさん覚えておきましょう。

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