50歳の女性。職場の健康診断で血尿を指摘され来院した。9年前に顕微鏡的多発血管炎と診断され、プレドニゾロンとシクロホスファミドを2年間内服した。顕微鏡的多発血管炎は寛解し、この7年間はプレドニゾロンとシクロホスファミドとを服用していない。頻尿、排尿時痛、および残尿感はない。尿所見:蛋白(±)、潜血3+、沈渣に赤血球30-50/1視野、赤血球円柱と白血球とを認めない。まず施行すべき検査はどれか。2つ選べ
a 尿培養
b 尿細胞診
c 血清IgA測定
d 膀胱内視鏡検査
e 尿中β2-マイクログロブリン測定
50歳の女性。職場の健康診断で血尿を指摘され来院した。9年前に顕微鏡的多発血管炎と診断され、プレドニゾロンとシクロホスファミドを2年間内服した。顕微鏡的多発血管炎は寛解し、この7年間はプレドニゾロンとシクロホスファミドとを服用していない。頻尿、排尿時痛、および残尿感はない。尿所見:蛋白(±)、潜血3+、沈渣に赤血球30-50/1視野、赤血球円柱と白血球とを認めない。まず施行すべき検査はどれか。2つ選べ
太字が必要な情報です。
年齢性別: 50
歳の女性
主訴: 健康診断で血尿を指摘
臨床情報: プレドニゾロンとシクロホスファミドを2年間内服
理学所見: 意識レベル JCSⅡ-10、右背部叩打痛
検査結果: 沈渣に赤血球30-50/1視野
設問: まず施行すべき検査はどれか。2つ選べ
の順に追っていきます。
尿路上皮癌(膀胱がん、腎盂尿管がん)の発症因子として、喫煙・化学薬品(染料系)のほか、抗がん剤(シクロホスファミド)が重要です。これさえ知っていれば、この患者が膀胱癌の疑いがあることが明白です。もし知らないと、慢性腎炎の検査を考えてしまい、間違った思考回路に陥るかもしれません。bとeが正解です。
a 尿培養 × 尿路感染の疑いはありません。
b 尿細胞診 〇 尿路癌のスクリーニングとして重要
c 血清IgA測定 × 腎炎の評価
d 膀胱内視鏡検査 〇 無症候性(肉眼的)血尿となれば、まずこれ。
e 尿中β2-マイクログロブリン測定 × 腎炎の評価
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