2020年6月24日水曜日

010 [第114回医師国家試験 D-27] 71歳女性、排尿困難、会陰部腫瘤

D-27

71 歳の女性。排尿困難を主訴に来院した。1年前から会陰部腫瘤を自覚していたが、自分で腫瘤を元に戻していたという。3か月前から排尿困難が出現したため受診した。身長 156 cm、体重 55 kg。体温 36.6 ℃。脈拍 72/分、整。血圧 132/72mmHg。血液所見:赤血球350 万、Hb 11.2 g/dLHt 34 %、白血球4,000、血小板 25 万。血液生化学所見:尿素窒素23 mg/dL、クレアチニン 0.9 mg/dLNa144 mEq/LK 4.2 mEq/LCl 100 mEq/LCRP 0.7 mg/dL。外陰部の写真(別冊No. 10)­を別に示す。診断はどれか。

 

a 直腸脱

b 膀胱瘤

c 外陰Paget

d 尿道カルンクル

e 尖圭コンジローマ

 

<問題文の読み方>

71 歳の女性排尿困難を主訴に来院した。1年前から会陰部腫瘤を自覚していたが、自分で腫瘤を元に戻していたという。3か月前から排尿困難が出現したため受診した。身長 156 cm、体重 55 kg。体温 36.6 ℃。脈拍 72/分、整。血圧 132/72mmHg。血液所見:赤血球350 万、Hb 11.2 g/dLHt 34 %、白血球4,000、血小板 25 万。血液生化学所見:尿素窒素23 mg/dL、クレアチニン 0.9 mg/dLNa144 mEq/LK 4.2 mEq/LCl 100 mEq/LCRP 0.7 mg/dL外陰部の写真(別冊No. 10)­を別に示す。診断はどれか。

 

太字が必要な情報です。

年齢性別:         71 歳の女性

主訴:               排尿困難

臨床経過:         1年前から会陰部腫瘤、3か月前から排尿困難

画像評価:         外陰部の写真

設問:               まず行う処置として適切なのはどれか。

の順に追っていきます。

 

<解説>

厚生労働省ホームページ上で写真は非公開となっています。肝心の写真がないのは痛いですが、臨床所見より膀胱瘤であると診断されます。

 

a 直腸脱                       ×  肛門から直腸壁全層が脱出する病気。排便が問題になる。

b 膀胱瘤                      

c 外陰Paget             × 女性の外陰部に発生する皮膚がんの一種

d 尿道カルンクル           × 排尿障害を引き起こしません。

e 尖圭コンジローマ        × ヒトパピローマウイルス (HPV)感染症、排尿障害と関係なし

 

よってbが正解になります。


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